長年負けられない戦いに挑み続けているバレーファン
バレーボールファンは、毎年V.LEAGUEが終わりに近づくと、なんだか見づらいJVAのサイトをチェックしては「今年は誰が選考されるかな?」「Vで活躍してたからあの選手は選ばれるだろう」と、この1年間がどんなものになるのか期待に胸を膨らませて新たなスタートを切る。
モントルーで全日本が始動し、夏の始まりのネーションズリーグが終わると「あ〜〜〜終わっちゃったね。次の秋まで頑張るかーー。」とファンもひとつ区切りをつけ、秋に開催されるグラチャンや世界バレー、今回のワールドカップを観戦することが毎年恒例のルーティンで、暑い夏を乗り切る糧でもある。
現役でプレーをしている小中高大学生、はたまたママさんバレーボーラーも「今年はどんな活躍を観せてくれるのかな?私も全日本の選手のように頑張らなくちゃ!」と暑い体育館で夏の練習を乗り切っているはずだ。
それ故、どうしてもバレーボールファンの全日本チームへの期待は膨らんでしまう。

だが、先日の記事にも書いた通り、中田JAPANに限らず、最初は「おっ?」と思わせてくれるのが全日本女子だ。近年で言えば、それをいい意味で裏切ってくれたのは、眞鍋JAPANの「MB1」だっただろうか。
いや、何かしてくれるんじゃないかと期待させてくれるのは大友愛だったか。
テレビ局もそんなファンの心境を分析して、煽るだけ煽るのが伝統だ。我々が相手アナリスト達のデータ通りに動いてはいけない。期待のハードルの上げすぎると楽しめなくなる。
今回のワールドカップもまだ3戦目が終わったばかり。
いい意味で期待を裏切られる準備をしておこうじゃないか。
火の鳥のお葬式を観たいわけじゃないんだ
先日の韓国戦、個人的には「あれっ?言うほどひどい?」が第一印象だった。
繰り返しになるが全日本チームに過度な期待をするとバレーボールが楽しめなくなる。

ドミニカ、ロシア戦を踏まえ、期待のハードルをより一層下げ、「明るい面にも目を向けようじゃないか!」と、いざ観戦を始めたのだが、試合が進み、点差が開いてくるにつれ、どんどん選手の表情が陰り、まるでお葬式にでも参列しているかのような雰囲気になっていく火の鳥NIPPON。
デイリーニュースの写真なんて胸が苦しくて見ていられない。
第3セット終盤、韓国のIN・OUTのチャレンジが成功したときには、会場全体の重いため息が画面を通じて伝わってくるかのようだった。

三連休最終日。
会場で、テレビの前で、PCのモニターの前で、スマホを片手に、一体どれだけの人が火の鳥NIPPONの戦いを見守っていたのだろうか。
バレーを観るのを楽しみに家事を巻きで終わらせたり、予定を切り上げてテレビの前で待機したり、ビールを片手に机を叩いたり、「いけぇえええ!!」と叫んだり、天を仰いだりしながら応援しているファンも多くいたはずだ。
皮肉にもワールドカップ韓国戦の裏では「渡る世間は鬼ばかり」の3時間スペシャルが放送された。昨年亡くなった赤木春恵が演じていたキミの四十九日法要をきっかけに、幸楽のメンバーが思い出話や愚痴を言い合いながら、ドラマが進んでいくという内容。
火の鳥NIPPONのお葬式を観てるのが辛くて、チャンネルを変えれば赤木春恵の四十九日。
「170cm台のアタッカーといえば高橋みゆきだよな!」
「いや、高橋みゆきもよかったけど大懸郁久美だろ!」
「ルックスなら菅山かおるだろ!」
「おいおい、吉澤智恵や落合真理もいるだろ!」
「いや、そこはやっぱり佐藤伊知子だろ!」
これではまるでバレーボールファンも、渡鬼の法要に参加した幸楽の一員のようじゃないか。そりゃないぜ、母さん。
