韓国・ソウルで8月18日(日)から行われたアジア選手権(第20回AVCアジア女子バレーボール選手権大会2019)決勝は前回大会と同じ日本とタイとのカードとなった。タイを応援する観客が多く、アウェーさながらとなった会場の中、セットカウント3-1(25-22,18-25,25-18,25-23)で日本がタイを破り、金メダルを獲得した。また2017年の前回大会に続き、アジア選手権2連覇となった。
中国に勝利したタイの粘り強いレシーブと、セッターヌットサラから繰り広げられる華麗な攻撃に対し、日本もリベロ水杉玲奈選手を中心に好レシーブを連発。要所での松井選手のツーや山田選手のクイック、曽我選手や平山選手のライトからの攻撃にと多彩な攻撃を見せる。
また、会場が静まり返る程に、難しい二段トスを石川真佑選手が強打する場面も。最後は石川真佑選手のサービスエースでアジア女王の座を獲得した。
なお、今大会MVPに石川真佑選手が選ばれたほか、ベストミドルブロッカーに山田二千華選手、ベストオポジットに曽我啓菜選手が選ばれた。
日本女子体育大学在学中の松井珠己選手をキャプテンに、U20の金メダルメンバーでもあるエース石川真佑選手(東レ)をはじめ、長内美和子選手(日立リヴァーレ)、セッター関菜々巳選手(東レ)や、山田二千華選手(NECレッドロケッツ)、曽我啓菜選手(NECレッドロケッツ)など若手を中心をした今回の日本“Bチーム”。
今大会、チームが合流したのが8月上旬ということもあり、大会を通して連携ミスも多々あったが、その都度選手間で確認しあい、ミスがあっても他の選手がカバーするという姿勢が数多く見られた。セミファイナルで戦った韓国戦、相原監督が「チーム力で勝ったんだぞ」と言う通り、まさに“日本Bチームのチーム力”そして、バレーボールがチームスポーツだということを示した大会でもだった。
9月14日から開幕するワールドカップは日本代表“Aチーム”が参加する。
正式なメンバーの発表はまだだが、代表チームのメンバーの中に、長内美和子選手、吉野優理選手、入澤まい選手、関菜々巳選手、石川真佑選手の名前も登録されているものの、今大会ベストミドルブロッカーに選ばれた山田二千華選手や、ベストオポジットに選ばれた曽我啓菜選手の名前は入っていない。
結果を踏まえ日本AチームとBチームが融合した、ネオ火の鳥NIPPONでワールドカップでも結果を残してもらいたい。
試合結果
決勝戦
日本 3(25-22,18-25,25-18,25-23) 1 タイ
セミファイナル
日本 3(22-25,25-23,26-24,28-26) 1 韓国
2次リーグ
2戦目:日本 2(25-14,11-25,21-25,25-18,12-15,12-15) 3 中国
1戦目:日本 3(25-19,25-21,25-13) 0 インドネシア
予選リーグ
3戦目:日本 3(25-11,25-21,25-8) 0 オーストラリア
2戦目:日本 3(25-19,25-23,25-18)0 カザフスタン
1戦目:日本 3(25-12,25-14,25-8) 0 インド
出場選手
背番号 | 名前 | ポジション | 所属チーム |
---|---|---|---|
5 | 長内 美和子 | OH | 日立リヴァーレ |
6 | 関 菜々巳 | S | 東レアローズ |
7(C) | 松井 珠己 | S | 日本女子体育大学4年 |
8 | 吉野 優理 | OH | 埼玉上尾メディックス |
9 | 入澤 まい | MB | 日立リヴァーレ |
10 | 中川 美柚 | OH | 久光製薬スプリングス |
11 | 山田 二千華 | MB | NECレッドロケッツ |
12 | 西村 弥菜美 | OH | 岡山シーガルズ |
13 | 曽我 啓菜 | OH | NECレッドロケッツ |
14 | 石川 真佑 | OH | 東レアローズ |
15 | 平山 詩嫣 | MB | 久光製薬スプリングス |
16 | 水杉 玲奈 | L | 東レアローズ |
17 | 西川 有喜 | OH | JTマーヴェラス |
18 | 大﨑 琴未 | MB | 東レアローズ |
監督:相原 昇